北信濃神楽採訪

佐久市(旧臼田町)田口 新海三社神社

Date

  • 2022年(令和4年)1月6日 御田植祭 ☀
  •  16:15 お田植神楽
  •  16:45 神楽おわり 

Clip

お田植神楽

Location

新海三社神社 佐久市田口字宮ノ沢2394番地

Notes


「信州の祭り大百科」(昭和六三年十二月十五日、
長野県民俗の会監修、郷土出版社)から引用

新海神社のお田植え祭り

 新海神社のお田植え祭りは、一月六日の夕刻、まず神官に
より修祓、祝詞奏上が執行される。次に神官が神饌所に献納
された餅の鋤を担いで神田(神楽殿)に登場する。その一部
始終は次のようである。
神職一「・・御田植行事つかまつらばやと存じ候」と神楽殿
を一周する。
〔畔ぬり〕神職二「花立山より水が神社の田に一面にかかり、
さて畔塗りを行ないたいと存ずる。スッカリ、ペッタリ・・」
〔田掻き]神職一「なっかなっか、畔が塗られて、これより
田掻きを執り行ないたいと存ずる。今年は牛耕とやらが、は
やって来ているが、お宮の田は古くから人手により鍬をもっ
て、さて、ドップリ、ガップリ・・」
〔田ならし〕神職二「中高にならして四方の隅をかいなで四
方を平らにする。中はいくらか高めにならす」
〔種まき〕神職一「一粒や千代に万世(よろずよ)増鏡宝ふ
らせや海神(わだつみ)の神」
〔田植・田の草とり〕総代多数、田植えの張り縄を二人で持
ち、大勢の者が賑々しく植える。それぞれおどけた様子で草
取りをする。
〔鳥追い〕神職二「雀を追うには昔より強い鳳凰(ほうおう)
を呼ぶと逃げていくという。ホーホホホ、ホーホ、トントン、
トントン」
〔豊年〕神職一、二「神社の田も豊年万作で皆の衆に護符を
分けて進ぜよう。年寄りの前には白髪餅とまこうぞ、若衆の
前には若菜餅とまこうぞ」と護符、みかん、餅などまく。
  (文は沖浦悦夫氏)