北信濃神楽採訪

中野市 立ケ花 穂崎神社

Date

  • 2008年(平成20年)10月11日(土) 秋季例大祭 (夜宮) ☀
  •  18:10 宮入
  •  18:30 獅子舞い(剣呑み)
  •  18:50 獅子舞い(てんまる)
  •  19:05 獅子舞い(お坊さん)
  •  19:20 獅子舞い(水のみ)
  •  19:40 獅子舞い奉納終わり

Clip

灯籠⁄神楽 (2008.10.11)

(2012.10.6)

獅子舞い(剣呑み)

獅子舞い(てんまる)

獅子舞い(お坊さん)

獅子舞い(水のみ)

Location

穂崎神社 中野市大字立ケ花字表山738

(2012.10.6)

Notes


「奥信濃の祭り考」(昭和五七年十一月一日、斉藤武雄氏著
信濃毎日新聞社)から引用

お坊さんの獅子舞など

 ・・この村のお祭りの芸能は古くから伝わっているのを大
事に伝承しているので、その種類は多く、この近在にないも
のが現在でも行われている。
 広い田んぼを隔てた南側には小布施町があり獅子舞の中心
はそちらの方から教わったイタコ系のものである。獅子はヨ
タンから始めてゴヘイ舞、鈴舞、刀の舞、狂い舞などを丁寧
にやるが、・・剣のみ、お坊さん、てんまる、水のみなどを
きちんと伝えている。

剣のみ  子供が前役だけの刀の舞が終わり、大人がこれと入
れ代わって狂いに近いが、おとなしい舞い方をする。しばら
くすると、拝殿の横から刀を載せた三宝を一人が持って、獅
子の前の方に置く。・・獅子はこれに気がつき、その刀の周
りを回る。・・

お坊さん  ・・子供からバトンタッチした大人は、本狂いに
似た舞い方をする。しばらくして、舞い手が静止し、後ろ役
が舞い手と孤立したようなかっこうに人形のような姿になる。
これを土地の人はお坊さんといっている。ちょうど僧侶が座
禅を組んでいるようである。・・
 坊さんになった後役の者は、笛と三味線の囃子に合わせて
ゆっくりと首を左右に振る。獅子は・・そばへ寄って首を振っ
ている坊さんを上からじっと見下ろしながら見守っているかっ
こうをする。・・しばらくして、獅子は坊さんにそろそろと
近づき、その頭を抱く。また離れ、・・それを繰り返して今
度は頭を撫ではじめる。・・

てんまる  この種類の獅子舞は、奥信濃にもたまにはある。
・・後役に大人が三人ばかりヨタンに入って、舞っていると、
その前へボールが放り出される。立ヶ花のボールは、ピンポ
ン玉よりやや大きいのと、野球のボールよりやや大きなもの
が三つつながっている。・・獅子は、三味線と笛に合せて、
猫がまりにじゃれるような仕草で舞いながら、しゃがんだり
してボールをころがす。・・

水のみ  ヨタンを広げて、後役がその中へ三、四人入り、準
備ができると、三味線、鉦、小太鼓が鳴り出し、その囃子に
合わせて獅子はゆっくりと舞い出す。間をおいて、・・獅子
は両足を踏ん張り、獅子頭を手で持ってその曲に合わせて頭
を振りながらだんだん高く上げる。・・
 ・・この舞が終わると、すぐにキノトという曲で、獅子が
ぐるぐる早く動きながら舞って終わりになる。・・