北信濃神楽採訪

飯山市 奈良沢 奈良沢神社

Date

  • 2008年(平成20年)9月21日(日) 秋季例大祭 (本祭) ☂
  •  22:25 シメキリ
  •  22:30 宮入
  •  22:40 大天狗(だいてんぐ)
  •  23:20 薙刀(なぎなた)
  •  23:25 弓天狗(ゆみてんぐ)
  •  23:35 剣(つるぎ)
  •  23:40 御幣・剣(おんべ・けん)舞い
  •  23:50 御幣(ごへい)
  •  23:55 奉納終わり
  •  
  • 2015年(平成27年)2月14日 いいやま雪まつり ☃
  •  18:00 大天狗
  •  18:30 シメキリ

Clip

大天狗(2015)

大天狗(だいてんぐ)(2008)

 


薙刀(なぎなた)(2008)

 


弓天狗(ゆみてんぐ)(赤天狗・烏天狗)(2008)

 


剣(つるぎ)(2008)

 


御幣・剣(おんべ・けん)舞い (2008)

 


御幣(ごへい)(2008)

 


Location

奈良沢神社 飯山市大字飯山字深沢8975 (2010)

Notes


「信州の祭り大百科」(昭和六三年十二月十五日、
長野県民俗の会監修、郷土出版社)から引用

奈良沢神社の天狗舞  飯山市

 ・・ここの諏訪社の例祭は、毎年二つの区が順番に二日間
神楽を奉納しているが、二日間の内容はほとんど同じである。
その種類はいろいろあるが、特に他の地域と変わったものに
天狗の舞がある。
 天狗の舞は二種類あるが、道中の注連縄を切ってくる大天
狗の舞は勇壮である。この大天狗は、毎年青年会長がつとめ
ることになっている。
 白装束に赤色の天狗面をつけ、赤い襷をかけた草鞋履きの
大天狗が、長さ二・五㍍、両手でやっとつかめる太さの麦わ
らの松明に火をつけて、これを振りまわしながら注連縄の前
へ行ったり来たりする。二・五㍍もある松明なので、火は大
きく輪を描き、辺りに火の粉を撒き散らす。天狗はこの火の
粉を浴びながら、天にうそぶき、地に伏すようにし、また飛
び回ったりする様相は迫力がある。三、四度注連縄まで往復
し、次に刀を持ち、四本目の松明で、注連縄の垂を焼いて、
刀で一気に縄を切って終わる。
 ここの祭礼の天狗の舞は、大天狗の舞のほかに、烏天狗と
赤天狗(両方とも小天狗という)の小天狗の舞がある。赤天
狗の方は、弓のような棒と、矢のような棒を持ち、この地区
の人は、「おとっさん」といっている。烏天狗の方を「おっ
かさん」といい、杵のようなものと、しゃもじを持っている。
・・この小天狗の舞いのほかに、これと前後して、子どもの
薙刀の舞があったり、一人立ちの獅子舞や、二人立ちの獅子
舞もあり、一人立ち四頭の獅子舞もある。その中で、御幣を
持って舞う獅子舞いが重んぜられており、「これをやらない
とお祭りにならない」と人々が言うほどである。
 ・・大声で演技者に助言する先輩や老人もあって、夜更け
の十一時近くまで続くが、祭りの雰囲気はますます高まって、
すべてが終わりになるまで観衆は帰ろうとしない。
                          (文は斉藤武雄氏)