北信濃神楽採訪

上田市 保野 塩野神社

Date

  • 2014年(平成26年)7月20日(日) 祇園祭 ☀/☁
  •  15:35 宮入
  •  16:00 ささら踊り(簓舞)
  •  16:20 三頭獅子舞
  •  16:40 獅子舞いおわり

Clip

道中

 


ささら踊り

獅子舞い

Location

塩野神社 上田市保野字塩野429

Notes


「信州の祭り大百科」(昭和六三年十二月十五日、
長野県民俗の会監修、郷土出版社)から引用

保野祇園祭  上田市

 上田市保野地区の氏神さまである塩野神社の夏祭りの祇園
祭に保野獅子が奉納されている。・・翌日の本祭りには行列
で本社に還幸する。獅子はこれに随行して、市神前と本社神
前で獅子舞とささら踊りを奉納する。
 この獅子は虎形で、先舞いの天狗、男獅子二頭、女獅子一
頭、太鼓三人、笛四人、それに唄上げからなり、踊り方は「
田の草獅子」ともいわれる。・・
 また、天狗が大勢の花笠をつけた童子たちをつれ、社殿の
庭で笛や太鼓、歌に合わせてささらをすりながら踊るささら
踊りがある。
 この獅子は、上田築城の際、地固め式に出たと伝え、元禄
年間に塩吹のため池の築堤の祝いに踊った記録があり、近年
は町村合併祝賀式などにも踊られた。(文は林邦雄氏)


「上田市誌  文化財編  上田氏の文化財」(平成十一年
十一月一日、上田市・上田市誌刊行会発行)から引用

保野の祇園祭

 ・・塩野神社の祇園祭は平成十年から四百年ほど前、京都
の祇園社から素戔嗚尊の御霊をお迎えして始めたと伝えられ
ています。ある年大凶作で、祭どころでないと休んだところ
疫病が大流行しました。獅子を踊って疫病を退散させること
が出来ましたので、その後は凶作でも休まず続けてきました。
 七月一日の「天王下ろし」から始まり、同月第三日曜の「
本祭り」終了まで、すべて古いしきたりが守られて整然と祭
りが進行します。

・・大団扇と大幣を持つ天狗が先立ちで、虎型の頭をした三
頭獅子が一文字笠に裃姿の囃子方の笛・太鼓の道ゆきの曲で、
地区内の悪魔払いをしながら進みます。
 市神に移られたお旅所前と、翌日午後本社に帰られた広庭
で、女の子たちが花笠に浴衣手甲はばきの色鮮やかな早乙女
の揃い姿で、大きな輪をつくりささらを摺って踊ります。そ
の後に、天狗と一緒に雄二、雌一による三頭の獅子踊りがあ
ります。獅子には唄がつかないで、ささら踊りの方に関東地
方の獅子舞でうたわれるものと似た唄がたくさん入ります。
また、役付経験者による「祇園囃子」が奏じられます。・・